依頼者の信頼

刑事事件に限ったことではありませんが信頼感のある弁護士がいいですね。

事件の容疑者になるというのはとても不安なことですのでそれを和らげてくれる、多少なりとも安心させてくれるのが良い弁護士さんです。 自分がこれからどうなるのかわからない、いつになったら平穏な日常に戻れるのかと精神的にも参ってしまいがちなのですが、そんな依頼者の心をケアするのも弁護士の仕事と言ってもいいかもしれません。 とにかく不安でたまらない、この事件で自分の将来はどう変化するのか、と夜中にも熟睡できずに昼間もボーッとして集中力の欠落した日々を過ごすことになるのですが、そんな不安定な精神状態を落ち着けることができるのは頼りになる、安心して任せられる弁護士しかいないのかもしれないのです。 この人のいう通りにすれば安心だ、そう思わせる弁護士でなければ容疑者も心を開いてはくれませんし、事件解決までの道のりが長くなってしまうでしょう。
では具体的にどのような感じであるべきか、それは事件についての経過を逐一報告してくれることが第一の条件となります。 容疑者の身としては今現在どんな流れになっているのか、このままだと我が身には何事が降り注ぐのかなど、気になって仕方のない事柄が山のようにあります。 ですから接見時などに詳しく経過報告をしてくれる弁護士でなければ、依頼者の心は震えっぱなしで休まる時がありません。 頼りになるを勘違いしているのか、「大丈夫です私に任せておきなさい、何も心配はいりませんよヒヒッ。順調ですから気にしないでね、詳しい話は長くなるからしませんが黙って私を信じなさい。大船に乗ったつもりで、あ、船酔いはする体質でしたっけ?」とまともに報告をしない、する気がない態度の弁護士ですと容疑者の心は不安でいっぱい、ガラスのハートの持ち主なら自殺も視野に入ってくるのでいろいろと危険なことになりそうです。 安心させようとしてくれる考えがあったとしても、容疑者の気持ちを理解して経過報告を素早くしてくれないようではいけません。 任せておいて下さい、そんなに心配しなくてもいいですよ、と安らいでもらえるように語りかけることも一定の効果はあるのですが、肝心の情報が全くなければ容疑者が安眠することは難しいのです。
どんなにフカフカのお布団でも、低反発マットレスで体の姿勢が楽チンで負荷がかからないとしても、精神的にリラックスできる状態ではないため安眠できない、なかなか寝付けないという現象が起こってしまうのです。 それが直接裁判など事件の結果に影響を与えるとは言いがたいのですが、依頼者の華奢なハートを粉々にしてしまうおそれはありますので、そんな弁護士は避けるほうがいいときっと上級者ならアドバイスをしてくれるでしょう。
あとはフットワークの軽さもどんな内容の弁護かによらず大切です。 示談交渉をさせればそこそこの能力を持っているのでまずまずの結果を出せるとしても、なかなか面会しようとはしなかったり、土日は休みと決めているから平日にしか相手と交渉しようとしない、そんな弁護士さんもいらっしゃります。 でもこれは依頼者や被害者の方からしたら「もっとさっさとやってくれないかな」と不満の声が出てもおかしくないことです。 週末はリフレッシュしたいから仕事はしない、一切の業務は放棄する、というのも多少は理解できますが、被害者の方だって平日に交渉する時間がそんなに取れるとは限りませんし、週末にしてほしいと要望があったのなら相手の都合に合わせて予定を組んだほうが交渉もまとまりやすいでしょう。
なにより早く嘆願書をいただければそれだけ依頼者の立場が良くなるので、もしも被害者から「今から交渉しましょう、待ってます」と連絡がきたのなら「すぐに向かいます」と応えてくれるのができる弁護士なのです。 それが祝日でも平日でも、夜遅くでも迅速に対応することが依頼者のためになるのなら、素早く動いてくれる弁護士が最高です。